ある男ラストシーンの意味は?最後どういうことなのか結末や絵画について考察

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2022年に公開された映画『ある男』のラストシーンの意味が話題になっていますね。

劇中ではある男・Xの正体を追っていた弁護士の城戸(妻夫木聡さん)が、ラストシーンで他人の経歴を語っていましたね。

ラストで自分の名前を言う前に映画が終わってしまいましたが、どっちの名前を語ったのでしょうか。

今回は、映画『ある男』の結末のセリフはどっちの名前を言ったのか、劇中に出てくる絵画の意味についても考えていきたいと思います。

ある男ラストシーンのセリフはどっち?
絵画の意味はなに?

この記事を読まれている方はこんな疑問を抱えているのではないでしょうか。

\この記事を読んでわかること/
  • 「ある男」結末ラストシーンの意味
  • 「ある男」に出てくる絵画の意味
  • 「ある男」映画で伝えたかったこととは
目次

映画ある男ラストシーンの意味は?途中のセリフはどっち?

妻夫木聡さん主演の映画『ある男』は2022年11月に公開され、日本アカデミー賞最優秀作品賞に選出された作品です。

ある男・Xの調査で、過去に戸籍交換を繰り返していたことを弁護士・城戸(妻夫木聡さん)が突き止めましたね。

ラストシーンではバーで出会った相手に、自分ではなく「谷口大祐」の経歴を話していました。

セリフの途中で映画が終わってしまいますが、城戸が名乗ったのはどっちの名前だったのでしょうか。

城戸は「谷口大祐」と名乗り、谷口になり替わったことを意味している

城戸は自分の妻の浮気が発覚し、とても傷ついていました。

また、自分ではなく他人の「谷口大祐」として、バーで出会った相手に話していましたよね。

この時点で、自分は城戸ではなく「谷口大祐」となっていたことを意味すると考えます。

このことから、「城戸章良」ではなく「谷口大祐」と名乗ったのではないでしょうか。

心に傷を負ったことで現実逃避をし、「城戸」ではない他人になりたかったのではないかと思いました。

映画ある男最後はどういうこと?絵画の意味についても

映画『ある男』では冒頭と結末に絵画が登場していますが、この絵画はマグリットの作品でタイトルは『複製禁止』です。

▼『複製禁止』
作者…ルネ・マグリット
制作…1937年

この絵画は、他人の戸籍を手に入れる=コピーして生きていくという映画『ある男』のタイトルを表していますよ。

このことから、絵画の意味について次のように考えました。

『複製禁止』の絵画は
「あなたは何者なのか」「自分は何者なのか」を表している

背中だけだと、相手の顔や表情が見えませんよね。

背中には他人にはわからない「本質」が隠されているといい、他人から見た自分もどう映っているのかもわかりません。

また、鏡に映る自分の姿が背中だと、「自分は誰なのか」もわからなくなります。

このように『ある男』に登場する絵画は、追っている人物が何者なのか、そして自分は誰なのかを意味していると考えます。

劇中ラストシーンでも、城戸の背中と『複製禁止』の絵が重なるシーンがありました。

これは城戸が谷口大祐を「複製」したことを意味し、前述にある「どちらの名前を名乗ったのか」の考察にもつながっています。

映画ある男が伝えたいメッセージは?何が言いたいのか

映画『ある男』では、事情があって戸籍交換をして生きてきた人物などが描かれています。

では、『ある男』の中で伝えたいメッセージは何だったのでしょうか。

監督の石川慶さんは、映画で言いたかったことについて次のように語っています。

自分や他人を「こういう人」と決めつけるのをやめる

OTOCOTO公式サイトにあるインタビュー記事では、自分や他人を「こういう人」と決めつけなくてもいいのではと明かしていましたよ。

映画の中では、戸籍交換をしたXは犯罪者の息子で、Xを追っていた城戸は在日朝鮮人でした。

「犯罪者の息子だから」「在日朝鮮人だから」というだけで差別や偏見の目で見られることがある

ひとつの印象で人を判断して決めつけてしまう場合も少なくないですよね。

また、自分自身でも「こういう人間だから」と思い込んで苦しんでいる人もいます。

このように、先入観や思い込みで自分や他人を決めつけるのをやめてみると、それぞれが生きやすくなるのではと考えたと言いますよ。

石川監督は、広い視点を持つと前に進めるよという気持ちとメッセージをこちらの映画に込めていたんですね。

まとめ

映画『ある男』のラストシーンや絵画の意味などについてまとめました。

『ある男』の結末の意味は下記の通りです。

城戸は「谷口大祐」と名乗り、谷口になり替わったことを意味している

マグリット『複製禁止』絵画の意味は下記の通りです。

「あなたは何者なのか」「自分は何者なのか」を表している

石川監督が映画を通して伝えたかったことは、「自分や他人を決めつけないこと」でした。

映画『ある男』の考察は個人の考えですので、参考程度にみていただければ幸いです!

最後までご覧くださりありがとうございました。

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